2008年10月31日金曜日

ゆったりとした和室で人形を眺めるひととき

-後々貴重な財産-
菜菜人形サークル 川合七江
■人形作り体験:各日10名様(税込500円)

~メッセージ~

人形との絆を考えると、菓子箱に端切れを沢山集めていた。
母の針箱から勝手に持ち出し針に糸を通し縫い始めた、何度も手に針を刺し叫ぶ。
やがて人形になった。人形を寝かせるために布団や枕を作る。
やがて焼き物の人形が売り出され、泥人形は菓子箱に入れ、揺するとガラガラと鳴った。

その次に愛した人形はキューピー「青い目をしたお人形はアメリカ生まれのセルロイド・・・」(野口雨情)
セルロイド製だった。やっと集めたキューピーをベビー箪笥の上に背の順に並べ眺めた。

或る日、学校から帰るとキューピーが無くなっていた「もう~大きくなったんだから人形遊びは駄目」母が叱った通り捨てられた「キューピーは~」と聞く「子供にあげたよ~」今も心に痛みと成り残る。

今ここに並ぶ人形達は、髪型や服装で作られた時代を語る風俗の鏡。「歴史的、あるいは文化的に保存すべき町田の人形」「雛祭り」や「端午の節句」子供の誕生を祝い祓いの「人形」(ひとがた)をゴミと一緒に捨てられず、人々は「寺院の人形供養」へと持ち込む。持ち主の人形に寄せる思いが伝わる。「ありがとう~お人形さん」と感謝する声、涙する姿は忘れ難い。遊んで貰った人形に、もう一度、廻り合いに来ませんか。次の世代に向けて人形の意義を問い直したい。

川合七江(記)